会社設立・大阪FirstStep【節税対策:個人(所得税)での対策8】
災害や盗難などの被害に遭われた方に対して、納めていただいていた税金が戻ってくる可能性があります。次に、まとめてありますのでご覧下さい。
(1)対象となる災害等
①災害:火災、震災、風水害等の自然現象の異変による災害
②盗難:現金、車両、衣服等の生活に通常必要な資産(納税者又はその者と生計の一にする一定の親族の有する資産)
(車両は生活の用に供する動産と認められる通勤用自動車なら控除対象だが、レジャー使用目的の車両は対象外)
※詐欺や脅迫は対象外
(2)対象とならない資産
①生活に通常必要でない資産(別荘等の趣味や娯楽の為に所有している動産・不動産や1個1組当たり30万円を超える貴金属等)
②棚卸資産
③事業用資産
(3)計算方法:AとBの多い金額
A:損失額(注1)(災害関連支出含む)-保険金等で補填された金額-総所得金額の10%
B:損失額のうち災害関連支出(注2)の金額-5万円
※1:損失額とは同じものを今買うとするといくらかかるという新品の再取得価格から使用したことによる減価償却分を引いたもの
※2:災害関連支出とは被害を受けた住宅などの取壊し費用や修繕費用をいう
(4)計算例
年収300万円の人が200万円で購入した通勤用車両(1年経過後)が盗難に合った場合(車両保険未加入)
損失額:2,000,000円-(2,000,000円×0.9×0.166×1年)=1,701,200円
総所得金額の10%:1,920,000円×10%=192,000円
(年収300万円の方の給与所得控除後の金額)
雑損控除:1,701,200円-192,000円=1,509,200円
(5)比較表(雑損控除を適用しない、雑損控除適用、の順)
給与所得①:3,000,000 3,000,000
給与所得控除②:1,080,000 1,080,000
総所得金額③(①-②):1,920,000 1,920,000
雑損控除:0 1,509,200
社会保険料控除:200,000 200,000
生命保険:50,000 50,000
基礎控除:380,000 380,000
所得控除合計:630,000 2,139,200
課税所得金額:1,290,000 -219,200(2年間繰越可能)
税額:129,000 0
(6)適用をうけるには
①確定申告が必要(年末調整は不可)
②災害関連支出を支出した場合は、その領収書を添付、火災の場合は消防署、盗難の場合は警察署の証明が必要
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2009年2月10日火曜日
第五十五話【雑損控除(災害、盗難、横領等で損害を受けたら税金が帰ってくる)】
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